気泡対策はどうしたらよいですか?


素材の性質上、気泡を完全にゼロにすることは難しいですが、表面に出てくる気泡を減らすことは可能です。


細かい気泡

攪拌(かくはん・混ぜる)時のコツ

専用ミキシングブレードを電動ドリルに取り付けて攪拌するのを推奨しています。
専用ブレードがない場合はできるだけ空気を巻き込みにくいもので攪拌するのがコツです。
例えばポリ樹脂用のプロペラ形状のブレードで攪拌すると、形状的に空気を巻き込みやすく気泡が増える可能性があります。プロペラ形状ではなく、切って混ぜる形状のブレードが適しています。
同様の理由で、料理用の泡だて器等を流用すると気泡が入りやすくなります。

また手で混ぜる場合は、割り箸など多孔質の素材で混ぜると細かい気泡が入りやすくなります、プラスチックや金属性のヘラを使うことをお勧めします。

攪拌が終わってから容器に振動を与えると、ジェスモナイトベースが粉体のため振動によって液状化が起こり、流動性が上がって気泡が抜けやすくなります。
ジェスモナイトが入った容器をトントンと数十回叩くなど振動を与えて気泡を抜きます。

真空脱泡機があれば、ジェスモナイトのベースとリキッドを攪拌した後、脱泡機にかけてください。
※型に入れた後に真空脱泡機にかけると、リキッドとベースの成分に偏りが出て、表面にシミが発生する場合がありますので、注型後の真空脱泡機の使用はあまりお勧めできません。

1. 注型(型にジェスモナイトを流し込む)の場合

型に直接流し込むと表面に気泡が残りやすいため、まずは型表面に一度ジェスモナイトのハケ塗りを行った後で注型することで表面に出る気泡を大幅に軽減できます。

またリキッドとベースの比重(リキッド1:ベース2.5)を通常よりも少しリキッドを多めに調整することで流動性が上がり、気泡が抜けやすくなります。ただし基本比率から離れるほど強度は落ちるため、その点はご注意ください。

2. 張り込み(FRP)の場合

一層目の刷毛塗りは、優しくなでるのではなく、ジェスモナイトを刷毛で強めにゴシゴシと型表面に刷り込み、気泡を追い出すように塗ると良い結果が得られます。
そのため使用する刷毛はできるだけコシの強いものを使用してください。