以前公開した ジェスモナイトAC100は、耐水性がありますか? という記事がありそこではジェスモナイトAC100は耐水性ではないと書かれていますが、たとえば石膏型から彫刻を割り出したときに、表面に残っている石膏型のかすを洗い流す際や、離型剤を中性洗剤で洗い落とす際など、短時間で終わる作業であればAC100を水につけても、急に劣化したり崩れてくるなどの明らかな問題はありません。石膏は水につけるとすぐに劣化して落ちやすくなるため、石膏型から離形後の水洗いは楽に表面をきれいに洗い流すことでき、とても有効です。
▼石膏型から離形したジェスモナイトAC100を水をかけながらブラシで石膏かすを落としている様子
ただし、あくまでも水への長時間の着け置きは避けていただき、洗い終わった後は速やかに水分をふき取って乾燥させてください。
ハンドメイドプロダクトにおいても、コースターなどの汚れを洗うために一時的に水洗いをすることは問題ありません。さっと洗ったあとは、すぐに水分をふき取って乾燥させてください。
ただしコーティングされていないAC100は、コーヒーなどの染みがつくと一度ジェスモナイトの内部に吸い込まれてしまい、表面を洗っても染みは落とせないことが多いです。使用前にコーティング剤(例:AQSコート)を塗って染み込みを防止するか、もしくはすでに染み込んでしまっている場合には表面をサンドペーパーで汚れた部分ごと研磨してしまうことできれいにします。(※自分で作ったプロダクトではなく、作家さんが作られたプロダクトを購入して使用している場合には、むやみに研磨すると表面の質感を損なう恐れがあるため、制作様にご相談ください。)
なお、ジェスモナイトを部分的に水をつけると、水が付いた部分と着けていない部分とで境目に薄い水シミができることがあります。ハンドメイドプロダクトなどにおいて、微妙な色合いなど繊細なデザインでは、そういった水の染みが目立つ場合もあります。そのようなケースでは水洗いや水をつけての研磨は避けて、研磨時も空研ぎのみとして速やかにAQSコートなどのシーリング材で表面をコーティングしてください。