AC730の成型物をシリコンで型取りできますか?


Q. ジェスモナイトAC730の成型物をシリコンで型取りできますか?

はい、ジェスモナイトAC730でつくられた原形(=型取りしたい物)を使って、シリコン型を作ることはもちろん可能です。ただし、ジェスモナイトAC730成分が 硬化前のシリコン成分と反応してくっつくため、事前に離形処理が必要です。
※これはシリコン型を自作する際の注意です。市販のシリコン型に ジェスモナイトAC730を流し込んで固める場合には、離形処理は不要です。

ちなみにジェスモナイトAC100は離型処理をせずに、そのままシリコン型取りが可能です。

離形処理について

AC730でつくられた原形に、事前に離型剤を塗っておきます。
使用する離型剤は、水性の水系FD離型剤をお勧めしています。ハケ塗りタイプで、塗布後乾燥すると薄膜で仕上がりハケ跡はほとんど残りません。水系FD離型剤にはクリア(無色透明)タイプと、青色タイプがあり、青色タイプは塗り忘れ防止のために着色されており離型成分は一緒です。型取りが終わって、原型をできるだけ原状復帰したい場合はクリアタイプが良いと思います。

なお、ジェスモナイトAC730をシリコンで型取りする際の離型剤は、しっかり離形膜を作ることができれば水系FD離型剤以外でも全く問題ありません。ラッカースプレーやケムリースなどが使用可能です。
ちなみに、ジェスモナイトオンラインショップで販売している「液体離型剤DWC」はこのケースでは使用できませんのでご注意ください。

▼AC730の表面に離型剤を塗っている様子

シリコンとくっつきやすい素材

ジェスモナイトAC730に限らず、シリコンで型取りをする際に注意した方が良い原型の種類として、ガラスや石でできたもの。これは成分にケイ素を含むため、たとえ表面がツルツルであっても高確率でくっついてしまいます。また、表面に細かい穴がある素材、例えば布や木材の小口面などはシリコンが染みこんで食いつき、離形しないことが多いため事前に何らかの離型処理が必要です。

ちなみに離形処理をせずにシリコンを流して接着してしまった場合、もう救済方法はほぼありません。根気よくシリコンをむしり取っていくしかないので、シリコン型取りの前には少量の面積での事前テストをお勧めします。

繰り返しになりますが、これはあくまでもシリコン型を自作する場合の話です。市販・自作のシリコン型に ジェスモナイトAC730を流し込んで固める場合には、離形処理は不要です。

▼AC730に離型剤を塗らずにシリコンを流した失敗例

▼水系FD離型剤の購入はこちら(ジェスモナイトオンラインショップに移動します)

水系FD離型剤クリア
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