AC730はエッチング後も耐水性がありますか?(耐水性と吸水性の違い)


Q

Jesmonite AC730の表面を酸性クリーナーでエッチングした後も 耐水性はありますか? AC730は耐水性があると書かれていましたが、酸性クリーナーで表面を削った後は、水を吸水してる様に見えます。

A

言葉の違いがわかりにくいですが、まず「耐水性がある」ことと「吸水性があること」とは、それぞれ別の性質です。(蛇足ですが「撥水性」や「防水性」もまた別の性質です)ひとつづつ説明していきます。

耐水性

ここでのAC730における耐水性とは、長期間水に触れる or 水の中にあっても、物性に著しい変化を起こすことがないという意味です。
このためAC730は噴水等の造形物や、水中設置する造形物や彫刻制作などで使用されています。
天然の岩と同様に経年や水の作用による自然な劣化はあります。

吸水性

AC730は表面のエッチング有無にかかわらず、もともと吸水性があります。ただエッチング後は表面に凹凸が露出するため、表面形状によって、より吸水しているように見えます。

▼エッチングしていないAC730に水をかけた様子。樹脂成分が濃い箇所は一時的に撥水している部分もありますが、徐々に水が吸われていきます。

▼エッチング後のAC730に水をかけた様子。素早く水がなじんでいます。

撥水性(はっすいせい)

撥水性とは、表面についた水分をはじく性質のことです。
ジェスモナイトのフレキシガードシーラーは、塗布することでAC730に撥水性を付与することができます。表面にエッチングをした後に塗布しても有効です。

▼フレキシガードを塗ったAC730。水をはじいている

防水性

「撥水」と「防水」、これらもまた異なる性質です。表面に撥水コーティングをすることで防水にはなりません。たとえば撥水コーティングの表面に、摩擦で水分を刷り込むと水分は染み込んでいきます。

防水(または吸水を完全に止める)対策が必要な場合は、防水塗料の提案も可能ですので、お問い合わせフォームよりお問い合わせください。

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