Q.テラゾを削ると気泡が目立ちます、気泡は減らせますか?
A. 振動で気泡を抜き、後から穴埋めも可能です。
ジェスモナイトでテラゾを作る時は他のフィニッシュに比べてかなり削り出すため、内部の気泡が表に見えてきてしまいます。
ジェスモナイトの性質上、気泡をゼロにすることは難しいですが、気泡を減らしたり、気泡を後から埋めることが可能です。
1.振動で気泡を抜く
ジェスモナイトのリキッドとベースの攪拌には、ジェスモナイトミキシングブレードを使用して素早く十分に攪拌します。(手混ぜや泡だて器などを使用すると気泡が入りやすくなります)
ジェスモナイト液とテラゾの種石(ジェスモナイトフレークなど)を混ぜた後に、できる限り振動を与えて気泡を抜きます。型に流し込んだ後も、さらに型に振動を与えてできる限り気泡を抜きます。
室温が高く硬化が速い場合は、硬化遅延剤を添加して硬化を遅らせることで、気泡が抜ける時間を稼ぐことが有効な場合があります。
テラゾ以外のシリコンモールド表面の気泡の減らし方はこちらの動画
2.気泡を補修する
出てきてしまった気泡は、あとから補修して埋めることが可能です。
補修の手順を写真付きで紹介します。
修正前のテラゾ
型の上面ということもあり、かなり気泡が出ています。
準備
表面や気泡の中に粉や埃が残っていると、ジェスモナイトの接着が悪くなるため、表面の汚れを取り除ききれいにしておきます。
1.ジェスモナイト液を作る
テラゾの地の色と合わせたジェスモナイトを少量練り、補修したい面に載せます。
補修用のジェスモナイト液はAC100であれば通常通りの1:2.5の混合率で問題ありません。
2.ジェスモナイト液を刷り込む
へらなどを使って、ジェスモナイト液を気泡の中に刷り込みます。
ヘラの向きや角度を変えて何度かこすると、気泡の奥まで入りこみやすくなります。
3.ジェスモナイト硬化待ち
補修のジェスモナイトが固まるまで少し待ちます。表面に薄く乗っているので、色が少し白くなっているのが分かります。
4.研磨して表面を整える
補修のジェスモナイトがある程度固まったら、サンドペーパーで表面を再研磨して、整えます。
この写真では、スーパーアシレックスレッド(#150)でざっと削った後、スーパーアシレックススカイ(#360)で研磨して表面を滑らかにしています。空研ぎでもよいですが、水研ぎの方が素早く削れるためおすすめです。
5.気泡の穴埋めが終わったテラゾ
大きい気泡はほぼ埋まり、気泡が目立たなくなっています。
▼補修前と補修後のテラゾ表面の比較はこちら
※1回の穴埋めですべての気泡を埋めきれなかった場合は、必要に応じて何度か同様に穴埋めを行ってください。
3.型の上下を考慮する
気泡は時間と共に上に上がるため、型の上部は気泡が多くなり、型の下部は気泡が少なくなります。既製品のシリコンモールドを使用している場合は上下を変えることはなかなか難しいですが、ご自身で型を作る場合には、完成物として見せたいメインの面が型の下部側になるよう設計することで、表面に出てくる気泡の量を減らすことが可能です。
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フレーク(種石)のカラーやサイズも全てをオリジナルで仕上げられるのが魅力のジェスモナイトテラゾ。これまでのテラゾにはない新しい表現が可能です。その自由度を活かしながら、今回ご紹介したテクニックで完成度を上げて、ぜひ素敵な作品を作ってみてくださいね♪