Q.大きいトレイの面が平らにならないです。どうすれば平らにできますか?
A. シリコンモールドの裏側に土台を作ることで対応できます
大きめサイズのトレイなどを作る際、シリコンモールドの平らな面がすっきりと平らにならず、波打ってしまうことがあります。これは、ジェスモナイトの重さでシリコン型が歪んでしまうことが原因です。また小さいサイズのトレイでもシリコンモールドのシリコンが薄いと歪むことがあります。
▼ジェスモナイトの平面が歪んだ例
トレイ状のシリコンモールドは通常フラットな面に支えがついています。しかし大きなモールドになると支柱だけではジェスモナイトの重さを支えきれず、支えのない底部分がくぼんでしまいます。対策として、シリコンモールドの裏に土台を入れることで、モールドが歪むのを防ぐことができます。
土台は粘土などでもOKですが、今回はジェスモナイトAC100を使ってみました。
本記事では、土台制作の工程を詳しくご紹介していきます♪
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土台作り
まず最初にモールドを裏返して作業をするのですが、今回のシリコン型は平面部分よりも縁の立ち上がりの方が高いので、そのまま裏返して置くと底部が水平になりません。
縁を机から浮かすため木材をカットしていきます。
1. 透明フィルムをモールドにのせ、底面の形をマジックでなぞる
2. フィルムを板に貼り、形の通りに板をジクソーでカット
3. 底面と同じ板が完成
4. 板の上にシリコンモールドを逆さまに乗せる
5. 支えたい部分にジェスモナイトを詰める
ジェスモナイトAC100を詰めます。
※今回はフチ側に影響しないようにジェスモを盛り上げたかったので、ミルコンを混ぜて粘土状にして作業しました。(ミルコンの説明はこちら)
6. シリコンモールドの支えより上にはみ出ないよう、ヘラで平らにする。はみ出してしまったところは、ジェスモナイトが硬化してから削って調整します。
土台の完成!
参考:今回の作例ではミルコンを入れましたが、モールドによっては不要です。下の写真のようなシリコン型であれば、ジェスモナイトをそのまま流し込んでもOKです。(この写真では石膏を使用しました)
ジェスモナイトを流してみよう!
裏側のジェスモが固まったら、通常通り流し込みを行います。
脱型。うっすらと跡は見えますが、手で触ってもほぼ平らな面を作ることができました。
左側のそのまま流し込んだものと比べるとこのような感じ。右側の方が凸凹が目立たないかと思います。
土台作りはひと手間がかかりますが、一度作れば何度も繰り返し使えます。シリコンモールドを歪みの補正ししっかり手を入れることで、完成度の高いプロダクトに仕上げることができます。ぜひお試しください♪