ジェスモナイトは屋外だとどれくらい劣化しますか?


Q.ジェスモナイトは屋外だと劣化しますか?

A.風雨のあたる屋外におくと汚れや浸食で徐々に劣化していきます。

ジェスモナイトは、AC100・AC730 ともに屋外使用が可能で耐UV性は非常に高い材料ですが、風雨の影響で表面が徐々に浸食されていきます。
ちなみに耐水性の面ではAC730の方がより強いため、屋外常設の作品にはAC730を推奨しています。

今回は、AC100とAC730で作った小さい器を1年間 屋根のない屋外に設置して経過を観察してみました。
ジェスモナイトピグメントで着色したマーブルで、紫外線による退色も観ていきます。
AC100とAC730、どちらも無塗装のままで、コーティングはしていません。

AC100

設置直後

3か月後

1年後

全体的に汚れたようなくすみが見られ、白い部分は茶色っぽく変化しています。マーブルの色はなぜか時の経過と共に濃くなっています。おそらく表面が少し削れたことで、中の色が見えてきたのではないかと思います。

上端のエッジは雨が直接あたる影響で削れているような印象を受けます。

内側は水が溜まることも多いためか、白く浮いたようにガサガサしていて、茶色い汚れも内側の方が強く出ています。

AC730

設置直後 

3か月後 ※底部の欠けは落下によるものです

1年後 ※底部の欠けは落下によるものです

AC730の方も 全体的に汚れたようなくすみが見られ、白い部分が茶色っぽく変化しています。マーブルの色については、テスト開始直後と比べると少し色が白っぽく薄くなってきています。なお、テスト期間中に1mほどの高さからコンクリートの地面に何度か落下することがあり、運良く割れませんでしたがフチの部分が破損しています。

こちらもエッジが少し削れています。

結果

AC100とAC730を比較してみたところ、どちらも縁の欠けや全体的な黒ずみがみられました。そのなかでも、AC100のほうが雨跡や、雨粒によって削られたような欠けが目立ちます。また色についてはAC730の方が退色しているようでした。
しかしながら、亀裂が入ったり大きく欠けてしまう、ということはありませんでした。

▼左から順に設置直後、3カ月後、一年後

手のひらサイズの小さい成形物でのテストでしたが、2年後、3年後の様子もまたレポートしていきたいとおもいます♪

※高温多湿、氷点下になる、潮風があたるなど、設置場所の条件によっては、より早く劣化する可能性があります。